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2006年3月25日 (土)

ブルース・チャトウィンは言う。「モレスキンはパスポートよりも大事な”パリ”ノート」 #moleskineJP #moleskine

モレスキンを愛した英紀行作家ブルース・チャトウィン(1941-81)は、「ソングライン」(絶版、後に新訳で再販)の中で、モールスキンを”パリ”ノートと呼んでいる。ちょっとシャレたフレーズだ。





現在はイタリアで生産されているモレスキンのノートブックだが、もともとはフランスで作られた。

以前に、「ソングライン」の、こんな場面を紹介した。今回は原文を交えてみよう。


"Do you mind if I use my notebook?" I asked.
(「ノートをとってもいいかな?」私はたずねた。)

"Go ahead"
(「どうぞ」)

I pulled from my pocket ablack,oilcloth-covered notebook,its pages held in place with an elastic band.
(私はポケットから黒いオイルクロス張りのノートブックを取り出した。ノートのページはばらばらにならないようにゴムバンドでとめてあった。)

"Nice book"he said. "
(「いいノートだ」と彼が言った。)

'I used to get them in Paris,I said.'But now they don'tmake them any more"
(「以前パリで手に入れたんだ」私は言った。「でも、もうつくっていない」)

'Paris?'he repeated,raising an eyebrow as if he'd never heard anything so pretentious.
「パリで?」と彼は繰り返し、まるでこんなに見栄っ張りな話は聞いたことがないとでも言いたげに眉を上げてみせた。
(めるくまーる刊、芹沢真理子訳)

チャトウィンはパリに行くと、アンシャンコメディー通り(the Rue de l'Ancienne Comedie)の文具店で、モールスキンを買い求めた。この文具店はまだ存在するのだろうか?


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以下、再び引用。

このノートはモールスキン手帳の名で知られている。モールスキンとは模造皮革のことで、私が持っていたのは黒いオイルクロス張りのものだった。

(中略)

ページは正方形で、ずれないようにゴムバンドでとめられていた。私はノートに番号をふった。そして拾った人が謝礼をもらえるよう、最初のページに名前と住所を書き入れた。パスポートを紛失してもどうということはなかった。だが、ノートをなくしたとすれば、一大事だった。(めるくまーる刊、芹沢真理子訳)

「ノートをなくすことはパスポートをなくすよりも一大事だ」との一節が、モレスキンの帯にも印刷されていた、チャトウィンの言葉だ。

モレスキンの表紙を開けると、「in case of loss,please return to(紛失の時はここに返してください)」とあり、住所欄があり、さらに、「As a rewards:$(謝礼を払います)」と金額を書く部分がある。

チャットウィンはいくらを記入していたのだろうか?

ページが正方形というのは、間違っていないけど、やや分かりにくい訳かも。原文は"The pages were squared"。つまり、方眼タイプを使っていたということだ。

僕も方眼タイプが一番好きだ。(2010/4/13追記 ※Moleskineは現在、「モレスキン」の呼称が一般的だが、以前はモールスキンだった。訳は原文まま)

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