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2008年5月23日 (金)

正しい怒りの伝え方〜「村上朝日堂はいかにして鍛えられたか」(村上春樹)

村上春樹氏のエッセイ「村上朝日堂はいかにして鍛えられたか」(99年)。

後書きを見ると、同時期にオウム事件を取り上げた長編ノンフィクション「アンダーグラウンド」に取りかかっていて、息抜きになったとある。けっして息抜きで書いたのではなく、結果として作家の息抜きになったようだ。

2006年2月25日 (土)
村上春樹「アンダーグラウンド」

ラブホテルは面白い名前が多いという下らない話題から新聞の再販制度はおかしい、というやや難しい話題までバラエティーにあふれている。

内容もさることながら、面白いなと思ったのは、村上さんが万が一のためにストックの原稿を用意しているということ。周到ですね。こんな作家さんばかりだったら、編集者も大助かりでしょうね。

また、高級レストランのサーブぶりに腹を立てて、苦情の手紙を書いたという話は、実用性もある。

苦情の書き方は7割ほめて、3割を苦情に割く、と書く。

これは批評と同じだなと思いました。苦情を聴かせるには、まずは相手にその態勢を取らせることが大事。いきなり、苦言では相手も聞く耳を持たない。

よい所を挙げてから、「でも、ここが残念」と悪いところを指摘する。愛情を持つことが大事なんですね。

苦言ばかりを並べると、利害関係のない人間が読んでも、つらい内容になってしまいます。

結局、村上さんは手紙を書いて、気が収まったらしく、送ることはやめるのですが、おまけとして、その手紙を掲載しています。怒りのぶつけ方の例文として参考になるのでは。

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コメント

苦言の呈し方。参考になります♪

聞いてもらわねば意味がありませんからね。今日、苦言を呈してきた案件の結論が出る予定です(笑)

投稿: しぇるぽ | 2008年5月27日 (火) 09時50分

>しぇるぽさん

参考になりましたか(笑)。
苦言を呈した一件、気になります。後で拝見してコメントさせていただきます。

投稿: 久住コウ | 2008年5月27日 (火) 22時39分

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