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2008年8月16日 (土)

80周年を祝う市民~旧別府市公会堂(2)

 
2階にある彫像(左)、アーチ型の窓からは光が差し込む(GRD2)

二階のロビーには2つの彫像が目を引く。窓からは面白く光が差し込み、2階と3階の間には空、雲、月、星をモチーフにしたステンドガラスが飛び込んでくる。


ステンドガラス(GRD2)

さらに階段を上がると、屋上の★のモチーフ。吉田鉄郎は公会堂に空を閉じ込めようとしたのかもしれない。


旧別府市公会堂正面の天井の★(GRD2)

児童館に続き、屋上も見せていただいた。屋上からは別府市内を一望できる。ちょうど夕刻で山際には日が落ちかかっていた。「少しの時間でお願いします」と言われたので、無我夢中で、ライカとGRD2でシャッターを切った。しかしながら、ライカは調子が悪く、何も写っていなかった。残念。


旧別府市公会堂から向平山を望む(GRD2)

文化財との向き合い方は、その町の歴史とそのままリンクしているように思える。歴史ある町はそれを大事にする。人は何でも新しい者を求めるが、古いものこそ資産である。新しいものは生み出すことはできるが、伝統は一朝一夕ではなし得ない。

しかも、古い建物をたくさん残すことは観光資源にもなる。僕は特段、温泉好きではない。もしかしたら、吉田鉄郎建築がなかったら、生涯訪れることもなかったかもしれない。

8月22日からは「別府市公会堂80周年記念プロジェクト」として、「★の記憶を未来につなぐ夏」と題するイベントが行われる。「★」とはもちろん、天井の装飾のことだ。これは3つの特定非営利法人が集まった実行委員会が運営に当たり、市、観光協会、地元放送局、大分合同新聞などが後援している。

パンフレット(PDF)によれば、「ちびっこ探検隊」なる施設見学、写真展、レイハラカミのコンサート、ダンスワークショップ、ライトアップなどがあり、様々な角度から公会堂を知ることができるようだ。いずれも興味津々の内容だ。特にライトアップされた姿には興味がある。夜の光を浴びた公会堂はどんな姿を見せるのだろうか?

公会堂には目下、竣工当時の姿に戻そうという動きがある。

公会堂は3度に渡る大改造を行っている。昭和43年3月の第2次改修が最も大規模で、正面2階への石の階段を取り払い、これまでの地階を1階にして、入り口には大きな庇を載せ、現在の形になった。おそらく、利便性は高まったのだろうが、竣工当時の方が遥かに素晴らしいプロポーションだ。6連の窓は下まで伸び、すっきりとしたデザイン。(竣工当時の写真はこちら。吉田鉄郎も写真に収まっている)。

市職員に復元計画を聞いた。来期に耐震強度を検査し、その後、予算を組む予定らしい。計画が実現するにはまだ時間がかかるようだ。

市民からは外壁のレンガだけでも洗浄したい、という声が出ている。レンガの汚れは戦時中の防空対策で黒く塗られたものもこびりついているらしい。空襲には遭わなかった別府市だが、戦争の痕は意外なところに残っている。

写真はすべてGRD2で。


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8月30日(土)午後3時から、千葉市検見川公民館でイベント「検見川送信所、文化遺産宣言」を開催します。詳細はホームページで。

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コメント

別府市公会堂は、私もいつか絶対に行ってみたい建物です。
実物を見たら、恐らく見どころが多すぎて言葉で再現するのは無理かも。せめて竣工時の写真と比較してみてただけでも吉田の意図が伝わってきそうです。ひとつ挙げれば、外観の軒先端のデザインの絶妙さでしょうか。(送信所の頂部のカーブも絶妙ですが)裏側ファサードもすごいですね。これを何と言ったらよいのか・・・。
ホールで、小編成のクラシック音楽が奏でられれば、この上もない雰囲気に浸れそうです。コンサートが催される日めがけて、是非行きたい。

投稿: きくち | 2008年8月17日 (日) 17時34分

>きくちさん

>別府市公会堂は、私もいつか絶対に行ってみ
>たい建物です。

別府はきくちさんを魅了することでしょう。吉田
建築だけでなく、ユニークな建物が多いですから。

>実物を見たら、恐らく見どころが多すぎて言
>葉で再現するのは無理かも。せめて竣工時の
>写真と比較してみてただけでも吉田の意図が
>伝わってきそうです。ひとつ挙げれば、外観
>の軒先端のデザインの絶妙さでしょうか。
>(送信所の頂部のカーブも絶妙ですが)裏側
>ファサードもすごいですね。これを何と言っ
>たらよいのか・・・。

なるほど。十分、言葉で再現できそうですよ(笑)。
資料をスキャンしたので、必要でしたらお渡ししますね。図面も載っていたので、きくちさんなら楽しめると思います。

アーチといい、丸といい、抽象的な図形を組み合わせる手法は吉田さんの得意とするところですね。送信所は吉田らしからぬ建物と言われますが、別府の2つを見ると、やはり共通点は多いです。

>ホールで、小編成のクラシック音楽が奏でら
>れれば、この上もない雰囲気に浸れそうです。
>コンサートが催される日めがけて、是非行き
>たい。

コンサートにも、ひとつ伝説的なエピソードが残っています。これも資料には載っておりますが。

80周年のイベントにあわせて訪問したかったです。

投稿: 久住コウ | 2008年8月18日 (月) 03時27分

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