« 復原される東京駅とレプリカ保存で高層化計画の東京中央郵便局 | トップページ | プレゼンツールとしてのiPod »

2008年9月 3日 (水)

検見川送信所、保存要望書の準備

 僕ら「検見川送信所を知る会」が主催したイベント「検見川送信所、文化遺産宣言」(8月30日、検見川公民館)は80人を集め、盛況のうちに終わることができた。イベントの中で、千葉市などに対し、要望書案を提出することが全会一致で採択され、現在は9月8日から始まる市議会を前に要望書を提出する準備を進めている。


超満員だったイベント「検見川送信所、文化遺産宣言」(GRD2)

 日本建築家協会関東甲信越支部が7月、千葉市長に対しては要望書を、市議会議長に対して陳情書という形で手渡しており、9月の市議会でなんらかの議論となることが確実になっている。送信所の保存、利活用の議論のきっかけを作った「知る会」としても要望書を出すことで、より重要性をアピールしようという狙いだ。

 「知る会」は日本建築家協会のような社団法人ではなく、市民による任意団体。その社会的な認知は低いかもしれないが、これまでの活動実績など新聞報道を携えて、千葉市側に訴えていくことになる。

 文化財の保存に関しては、文化財保護審議会での議論が必要となる。同審議会は5月に開催され、今年から始まった「地域文化財」の選定が議論になった。

 この地域文化財に関しては千葉市側は市民からの情報募集をかけ、「知る会」としても送信所を強く推した。地域文化財の選からは漏れたものの、市側が公開している平成2 0年度第1 回千葉市文化財保護審議会議事録によると、文化財としての価値は高いが、土地区画整理事業の敷地内にあり、中学校用地として位置づけられていることがネックになっているとされ、議論は持ち越された。

(以下は議事録よりの抜粋)

議 長 : 検見川の無線送信所については学校用地ということだが、今学校があるということか。

事務局 : これから学校を造る用地として確保している場所ということである。

議 長 : 検見川の無線所は以前たいへん広かった。私は学校が近かったのでよく見ていた。第二次世界大戦などで活躍したところだと聞いているが、1 棟とあるのは送信所の建物があったところだけという意味か。

事務局 : 建物が1 棟と給水等が残っているので、その部分ということになる。

議 長 :それは学校が建てられるときには壊されるということか。それとも保存してくれるのか。

事務局 : 今、中学校を建てるということで学校用地となっているが、子供たちの増加率の問題もあり、今後もずっと学校用地のままか、それとも他の用途になるのか、これについては今市全体で検討しているところである。今現在は学校用地ということである。

議 長 : わかった。これが地域文化財に登録されてしまったために学校が建たなくなったなどということもあるのか。

事務局 : それも今、こちらの地域文化財の関係だけではなくて市全体の関係部署で検討しているところである。したがってこの指定の問題と平行して進めていかなければいけないと考えている。

久留島委員: 残そうという要望書が色々なところから出ていると聞いているが。

事務局 : 一部地域の方からも保存してほしいという要望をいただいているが、今申し上げたとおり、総合的な観点で学校用地の問題とその他を含めて総合的に検討させていただくということで理解をいただきたい。

久留島委員: 私は最近参加できなかったので、地域文化財というものを十分にわかっていないが、条例を読んでみると登録されることによって、それが保存されるとか保護がなされるとかいうものではないということのようである。今の検見川無線送信所についてはすぐ判断することは無理だと思うが、十分に文化財としての価値はあるものだと思っている。
だから取り敢えず緊急避難的にでも地域文化財にしておけば市が登録したのだから市の事業としては潰さないということぐらいかと考えた。


 この後、6月の市議会では新政ちばの山本直史市議が学校予定地に関する現状認識を質問。送信所がある学校予定地などに関して、市側は「児童推移を見ると、必要がない」との認識を示した。8月、検見川稲毛土地整理事務所が地元住民向けに開催した配布資料でも、「中学校用地」の文字はなくなり、空白になっている。後は国に対する手続き上の問題が残っているだけで、審議会でも送信所を文化財として指定する議論は可能な状態になっている。審議会は11月に予定されている。

|

« 復原される東京駅とレプリカ保存で高層化計画の東京中央郵便局 | トップページ | プレゼンツールとしてのiPod »

検見川送信所」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/153718/42372458

この記事へのトラックバック一覧です: 検見川送信所、保存要望書の準備:

« 復原される東京駅とレプリカ保存で高層化計画の東京中央郵便局 | トップページ | プレゼンツールとしてのiPod »