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2008年10月11日 (土)

巨人セ・リーグ優勝の夜に

ノーベル賞を受賞した日本人の誰かの言葉だっただろうか、成功のコツは?と聞かれて、「諦めないことです」と言った。よく言われる言葉だが、成功者から発せられると、重みを持つ。

読売ジャイアンツが最大13ゲーム差をひっくり返して、セ・リーグ優勝を成し遂げた。これも同じことが言えるだろう。巨人ナインは諦めなかった。テレビ出演した小笠原は最大13差で首位を走っていた阪神について、「その背中は遥か遠かった。コツコツと勝っていくしかないと思った」と言った。

1つのゲームでは大逆転はあるかもしれない。しかし、140試合以上を戦うペナントレースに一発大逆転はない。積み重ねがモノを言う。諦めず、コツコツやる。それに尽きるのではないか。岡本太郎の「自分の中に毒を持て」を読んでいる。久々に本を読んで、震えた。

岡本太郎は過去を振り返るな、積み重ねるな、瞬間瞬間を闘えという。

さきほどの「コツコツ」とは真逆のことを言ってようにも思えるが、そうではない。

瞬間瞬間で闘え、但し、過去は振り返るなということだ。成功したことに、傲ってはいけない。また、失敗することに悔やむ必要もない。ただ、瞬間瞬間を大切にしろ、と岡本太郎は言う。

巨人の敵はなんであったか。阪神?いや、違う。敵は巨人であった。

敵は己にある。セ・リーグの盟主たる巨人。それにどう打ち勝つか。巨人は度々、金に物を言わせて、いい選手を取ってきた、と評される。金に物を言わせて、うんぬんは実に下らない批判だと思う。日本人、日本国は資本主義を選択したのである。努力して集めた金で、どう物を言わせて、何が悪いのか。

傲慢で開き直っているのではない。そもそも、金があるから勝つ、ないから勝たない、スポーツというのはそういうものではない。

誰にだって、勝つチャンスはある。ただ、勝者敗者を分けるのは諦めない、という気持ちではないか。

パ・リーグの最終戦、楽天と引退を決意した王監督率いるソフトバンクが最下位脱出をかけて対決した。延長12回に渡る名勝負だった。

楽天とソフトバンク。チーム財政ではソフトバンクが上であろう。しかし、勝利を物にしたのは楽天であった。ソフトバンクにしてみれば、勝利は王監督への餞であったのにもかかわらず、である。それは楽天の執念がまさっていたのである。

スポーツはある種、技術である。しかし、ある時点からは技術ではない。諦めない気持ちではないか?

再び、岡本太郎の言葉。

「己を殺せ」

敵は弱い自分にある。それを殺す者だけが生き残れる。あまりにも強いメッセージだ。

巨人ナインは己を殺して、己を生かした。今夜は巨人ファンとして、美酒に酔いしれよう。そして、明日から僕は瞬間瞬間の自分に闘いを挑もう。そんなことを決意する巨人優勝の夜だった。不況、社会不安がうずまく世の中で、巨人の13差逆転勝利は奇跡というべき出来事だ。たくさんの勇気をもらった。

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