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2009年1月31日 (土)

東京中央郵便局と歌舞伎座

こちらは吉田鉄郎氏の代表作として知られる「東京中央郵便局」。

文化財的な価値よりも、経済性が優先され、高層ビル化計画が進行している。建築家、国会議員からも反対の声は上がったが、その声も郵政には届かなかった。

改築工事は12月から始まり、建築史家、倉方俊輔氏のブログでも、既に写真が紹介されているが、時計から針が取り外された。

送信者 東京中央郵便局

時計の針がなくなる。止まる、というのは大きな意味を持つ。

札幌時計台は昭和初期、時計の針が止まったことがあるそうだ。それを見た市民が市街の中心にある時計台が止まっているのはよくない、と保守を始めた。時計が遅れていたため、札幌発の汽車が遅れた、というエピソードもあるほどだ。

東京中央郵便局の時計も、周囲の人々の暮らしに密接にかかわてきた。東京駅周辺で働く人、あるいはその目の前を通りかかった人は、その時計の針を見て、自身の行動を確認していたことだろう。

だからこそ、解体する側は真っ先に針を外した。なんといっても、止まっている時計は周囲の注目を引きやすい。

時を刻まなくなった建物の解体は12月4日の記事の状態から、さらに進んでいる。もちろん、当然の話ではあるが。建物の周囲を覆うパネルが積み上げられ、やがて、全面を覆うはずだ。寂しい。

送信者 東京中央郵便局

そして、2011年度内に「JPタワー」という38階建てのビルがそびえる。

送信者 東京中央郵便局

ここにもう一つのパースがある。こちらは先日、記事にした新・歌舞伎座

送信者 東京

この2つの建物は老朽化などを理由に、解体、建て替えが発表された。ともに、現存する建物のイメージは大切すると説明している。しかし、その真の狙いはこのパースを見れば、一目瞭然だろう。高層ビル化である。

こうしたやり方がスタンダードになってしまうと、地価の高い東京では、歴史的な建造物のレプリカの上に乗っかった高層ビルが雨後のタケノコのようにどんどん建っていくことになる。

これでよいのだろうか?

この中央郵便局の話とは逸れるが、日本郵政関連でこんな記事を見つけた。やっていることがメチャクチャじゃないか?

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