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2009年2月

2009年2月28日 (土)

「【超】WORK HACKS!」(小山龍介)★★★★

昨今の経済不況で、「働く」ということが問われています。雇用抑制によって、働く僕らの状況はどの企業も悪化をたどっている。ある企業では、仕事がないということもあるでしょうし、一方、働き手が少なくなったことで、労働強化になっているところもあるのではないか。

時代は変わりつつあります。これに対応するには、自分自身が変わっていくしかありません。

最近、小山龍介氏のシリーズを何冊か読んでいるのですが、これは特に有益。同書では「白帯ハック」「茶帯ハック」「黒帯ハック」と分け、テクニックを紹介しています。

白帯ハックで気になったのはこんなもの。

「結論は先延ばしにする」

朝令暮改というのは、悪い例として、論じられますが、原理原則は大事にしながらも、結論は柔軟性を持って先延ばしにすることは適切な方法論だと言います。結論を決めてしまうと、身動きが取れなくなってしまうこともあるでしょうからねぇ。

googleの利用

仕事をする上で、情報収集は必要なことです。小山氏はgoogleのリーダー、アラート、カレンダーの利用を薦めています。既に多くの方が使っているでしょうし、僕も使っています。これらは非常に便利。

alertはキーワードを登録すると、関連した記事を知らせてくれるというものです。例えば、「送信所」と入れておくと、それに関連した記事があれば、教えてくれます。

リーダーはブログの更新をチェックできるもの。iPhone、iPodTouchとの親和性(Touchの画面に合わせた大きさで表示される)がよい。

カレンダーも同様で、Touchのアプリ、さいすけと連動して使っています。

以前、googleの巨大化については若干の脅威を感じる、と書きましたが、便利さではずば抜けていますね。それゆえ、脅威を感じるわけですが…。

同書では、ビジネス書から」おいしいところもピックアップ。

「最強トヨタの7つの習慣」からはこんなエピソードも。ある人が「来年、売り上げが落ちます」と報告したら、こっぴどく怒られた、とか。よくよく考えて、「売り上げを落とします」と報告したら、OKをもらえた、とか。つまり、意図して起こしたことかどうかが大事だということ。ただ、不況の今は、こんなことも言っていられないでしょうけど。企業のお手本のように言われたトヨタでも、根底から揺れています。本当に大変な時代ですね。

黒帯ハックではクリエイティブディレクター、箭内道彦さんの言葉が載っています。

「実行するのは企画力と実現力。アイデアはいろんな人が出すけど、実行するのは難しい。そこで重要になるのは、いろんな人と仲良くして、自分を『助けてくれる人』を作ること。人を説得したり、巻き込んだすることは一人ではできない」

小山氏は黒帯ハックの目標として、「自分がいなくても滞りなく、プロジェクトが進むようにすること」を上げています。じゃあ、自分は不必要になってしまうじゃないか? という人もいるかもしれませんが、仕組みが滞りなく進むためには、そこで働く人への精神的な支援が欠かせない。安心感や信頼感が必要だと、書いています。

それには命令ではなく、意見の合意を形成し、個人が自発的に動くことが大事。最近では、ファシリテーション(促す)という「技術」が注目されていますね。

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2009年2月25日 (水)

「廃墟建築士」(三崎亜記)★★★

2004年「となり町戦争」ですばる新人賞を受賞した三崎亜記の短編集。「となり町戦争」(未読)は映画にもなっている。

「廃墟建築士」という奇妙な題名に惹かれて、手に取った。表題は廃墟の存在こそが肯定されている世界で、廃墟建築を職業にしている男の話。廃墟と作られた建物に、人が住むという偽装廃墟問題が持ち上がり、という不条理なストーリー。

同書には「七階闘争」「廃墟建築士」「図書館」「蔵守」を収録。

面白かったのは「七階闘争」。マンションの七階で事故や事件が多発することから、自治体が七階を排除しようと条例で定める。引っ越しを強要された七階の住民たちは、それにレジスタンス運動を展開する…。

高校までマンションの七階に住んでいたので、親近感を覚えました(笑)。七階が悪だから、なくしましょうなんて、論理のすり替え。現実にはありえない。

しかし、現実の社会は不条理さで満ちている。一方で、住民運動の側も、また度を越した運動を展開する。おかしいのだけど、笑えないシニカルな話だった。筒井康隆の世界が好きな人は楽しめるかもしれない。

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検見川送信所の調査費用が09年度予算に計上されず

超党派(市においては会派なので、正しくは超会派)の市議の賛同を得て、保存への道を歩み出した検見川送信所ですが、残念なお知らせをしなければなりません。

教育委員会が09年度予算に盛り込むとした検見川送信所の調査費用が実現しませんでした。

送信者 送信所

民主党の熊谷としひと市議が既にブログで記事化しています。


2009年02月24日
検見川送信所の保存に向けた調査費が計上されず

これまで千葉市側は公の場で調査を行う考えを明らかにしてきました。

2008年12月 2日 (火)
千葉市「検見川送信所の調査費用を来年度予算に計上」~千葉市議会・経済教育委

詳しくは以前の記事をお読み頂きたいのですが、簡単に抜粋すると、教育委側は以下のような発言を行っています。

教育委「議案としては説明していないが、調査費用を次年度予算に計上した。8月にはメンバーが視察している。建築の専門家は『建築的にも重要で歴史的にも価値があるが、破損が大きく、修理するのは大変だろう』と話された。大切に保存し、積極的に活用してほしいとの意見が聞かれた」

さらに今年1月30日に行われた検見川連合町内会、日本建築家協会、検見川送信所を知る会による意見交換会(主催・教育委員会)では、担当部署の生涯教育学習課が次年度予算案に1300万円を計上する考えを披露しています。

しかし、それは言葉通りにはなりませんでした。市民に対して向けられた言葉がどうして反故になったのかは、千葉市側に聞く必要があると思っていますし、市側にはきちんとした説明をする義務があると考えます。

千葉市、特に教育委員会には、厳しい言葉を投げかけたこともありますが、それも強い期待があってこそです。なぜなら、我が町の行政機関なのですから。建築家、吉田鉄郎の代表作、東京中央郵便局が解体の道を歩むなか、千葉市が検見川送信所の保存を検討を始めたことは素晴らしいことです。

やみくもに行政と対立すべきではありませんが、安易に迎合するということも違うような気がします。というのも、「言うべきことは言う」ということは、民主主義の大原則であるからです。

市には市の立場や考えがあることは理解していますし、こちらにはこちらの考え方があります。それらは時に一致しないこともあるでしょう。ただ、前に進んでいくためには、話し合いが必要となってくるのは当然のことです。そして、話し合いには、信頼関係は不可欠です。

検見川送信所をめぐる保存運動は、一端、立ち止まった形になりますが、決して失望することはないと考えています。今回の一件をきっかけに話し合いが進化していけば、さらに前に進むことができるでしょう。より深い議論が送信所の保存に向け、重要になっていくのは間違いありません。

これは、「検見川送信所を知る会」の総意ではなく、僕個人の考え方であることはお断りしておきます。

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2009年2月22日 (日)

検見川送信所シンポジウム@さや堂

少し遅くなりましたが、14日に行われた検見川送信所シンポジウム@さや堂の続報です。

送信者 検見川送信所シンポジウム@さや堂

16日には千葉テレビの看板番組「ニュースCマスター」で約10分間、特集されました。番組ではシンポジウムの模様に加え、知る会が提供した内部見学会の映像も初めてオンエアされました。キャスターからはモダンな内装に驚きの声が上がっていました。

「検見川送信所を知る会」ホームページをデザイン、管理しているまさやんさんのブログによれば、番組放送の時間帯、ホームページのアクセス数がはねあがったそうです。ディレクターのNさん、一瀬友里、片野晴道 両キャスターをはじめ、スタッフの方々に大感謝です。

また、シンポジウムは「市指定か国登録か」と、保存方法について整理することを主眼においたわけですが、パネラーの元文化庁主任調査官の堀勇良さんは「市指定か国登録かが論点になるのが分からない」との感想を話されました。どちらがよいと比べるようなものではない、とのお考えがあったのでしょう。

この議論が起こった経緯については、収蔵庫・壱號館が丁寧に説明されていますが、このシンポの目的のひとつは、制度を正しく認識した上で議論を重ねていき、よりよい保存、利活用の形をみなさんで考えていこうというものです。

シンポジウムに参加された公明党の川岸市議もご自身のホームページでこんな風に書かれています。

『指定文化財』か『登録文化財』かといった議論の立て方について違和感を感じるとの意見に意外性を感じましたが、これまでの『指定』という概念に認識の違いがあったのかも知れません。

いずれにしても、この時点では「指定」あるいは「登録」ということにこだわらず、この貴重な歴史的建物を検見川という地域で、どういうふうにまちづくりに生かしていくのか、どう活用していくのが最も適切かということを議論していく中で、その結論が見いだせるのではないかと思いました。


この川岸市議のほか、川村市議(自民)、熊谷市議(民主)、小西市議(市民ネット)、さんぺい市議(民主)、長谷川市議(市民ネット)が出席され、午前の見学会には佐々木市議(共産)が駆けつけてくれました。

党、会派を超え、市議のみなさんがこのように大きな関心を寄せ、文化財制度への理解を深めてくださったことは今後、大きな力となることでしょう。

送信者 検見川送信所シンポジウム@さや堂

いずれの制度を使うにしても、持ち主がどんな態度で保存、利活用をしていくかによって建物の運命は変わってくるわけです。利活用さえできれば、いいのだと思えば、その程度の保存で終わってしまいますが、しっかり残しながら、うまく利活用することもできるわけです。

問題は制度ではなく、それを運用していく人間の考えということに尽きます。

シンポジウムはどちらがいいと決めることはせず、問題提起の形でみなさんに持って返って頂く形を取りました。詳しい調査の上、しかるべき議論があって、保存の方向性は決まっていくのでしょう。

また、会場では僕が用意したTシャツ、写真集冊子「検見川無線のプロジェクトX」の物販も行ったのですが、こちらは合計17500円の売り上げ。また、冊子を献呈させていただいた京都のブロガー、gintacatさんより有難いエールも頂きました。重ねて、感謝申し上げます。

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「iPhone HACKS!」★★★

「ライフハック」シリーズの小山龍介氏によるiPhoneHACK本。

いわゆるiPhoneの使い方を紹介した入門本ではない。いかに使い倒すか、ということに重点が置かれ、さらにハック本のエッセンスが混ぜられた感じ。だから、著者の本を読んでいる読者にとっては、さほど目新しさはないかもしれない。

その辺はハック本を読んでいるか、読んでいないかによって、変わってくると思うので、どれくらい有益かは個人差が出てくる。そんなことを言い出したら、きりがないのだが。

Tipsとして面白いと思ったのは名刺をカメラやスキャナーで取り込んで、iPhoneに取り込んでしまうというもの。これは使えそうなので、後日、試してみようかと思っています。

また、プレゼン術として紹介していた「高橋メソッド」。図版を一切使わず、でかい文字だけでプレゼンを行うというものだが、iPhoneのような画面サイズには非常にあっている。考えれみると、これは平井ケンジがフリップで見せながら、歌う漫談と同じなんだな。

紹介アプリではeverynote、googleリーダーやオフラインでブログ記事が読めるbylineが使えそうな気がした。英語ニュースサイトのリーダーでは、NY TimesやAP Mobile News Networkもよさそう。

この手のビジネス本は自分にとって、5%くらい新しいものがあったらよいと思っています。そういう意味では、収穫はあったかな、と。

僕はiPhoneはもっていなくて、iTouchなんですが、多くは共通しているので、Touchユーザーでも楽しめるはず。ただ、読んでいると、iPhoneが欲しくなってしまう。

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2009年2月21日 (土)

Buzan's iMindMap Ver.3 レビュー

Buzan's iMindMap Ver.3 のトライアル版を試してみました。本バージョンからマック版が初登場となりました。

作例は検見川送信所の利活用に関するマインドマップです。

送信者 送信所

フリーソフトのFreeMindの方が直感的に使える気がしますが、開発者のトニー・ブザン公認とあって、マインドマップならではの手書きの感覚が出ています。

ただ、FreeMindという優秀なフリーソフトがある以上、ちょっと高い印象もありますね。プレゼンテーションなどでマインドマップを使い倒そうという人や、あの手書き感覚をパソコンでも味わいたいという方にお勧めです。

エレメントは機能制限があるので、パワーポイントでの出力機能を備えたプロバージョン以上がよさそうです。

<プロ>
マインドマップの一部を簡単にキャプチャ可能
チャイルド・マインドマップ作成機能
フォーカスイン/アウト
オートレイアウト
Microsoft Word, PowerPoint、OpenOfficeへの出力機能

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2009年2月16日 (月)

新聞をきれいにスキャンするコツ~エプソンGT-X970

まずはスキャンした2枚の新聞記事をご覧ください。

送信者 検見川送信所シンポジウム@さや堂
送信者 送信所

上はGT-X970でスキャンしたもの。下は図書館のカラーコピー。どちらがきれいかは一目瞭然ですね。


【送料無料】在庫あり  翌営業日出荷GT-X970 A4フラットベットスキャナ/6400dpi

エプソンのスキャナー、GT-X970は新聞記事、雑誌、プリント写真、ネガ、ポジ写真、ブローニフィルム、4×5、大判まで取り込める優れもの。このブログからも何人かの方にお買いあげいただきました。

それはさておき、新聞記事をスキャンするときはちょっとしたコツがあります。これはどんなスキャナーでも使える。

写真家から教えて貰ったTIPSなんですが、スキャンする紙の上に黒画用紙を敷くのです。あら不思議、裏写りを防止できます。お試しください。

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昭和初期の左官の技術力~検見川送信所シンポジウム@さや堂から

検見川送信所シンポジウム@さや堂が14日、千葉市美術館で開催されました。

午前11時からは、さや堂の設計担当だった元「大谷研究室」の岡部則之さんのガイドによる、さや堂(旧川崎銀行千葉支店、昭和5年)見学。美術館の好意により、普段は立ち入り禁止となっている二階部分の見学もできました。

2階部分の見学 検見川送信所シンポジウム@さや堂

さや堂の設計に当たっては、いかに残し、手を加えず、空調や照明を導入するかに苦労されたそうで、入り口部分の2重扉の上部に、さりげなく空調が設置されていたことは説明を聞くまで分かりませんでした。

また、岡部さんは左官の技術の高さについて言及されました。現在の技術を持ってしても、分からない点は多く、こうした技術が廃れてしまうのは残念だ、と話されていました。

参加者に説明する岡部さん 検見川送信所シンポジウム@さや堂

旧川崎銀行には検見川送信所との共通点もあるそうです。それは外壁に人工石洗い出し仕上げという手法が使われていること。

さや堂ホールの外壁は一見、石のように見えるのですが、丹念な職人技によるものだということです。検見川送信所には、一切目地がなく、どうやったのか分からない、と言います。目地があれば、そこを区切りにして、塗ることもできますが、目地がないということは全面を一気に塗るとか、境目を作らないように工夫をしなければ、いけないわけです。

これまで、検見川送信所は(1)吉田鉄郎の設計デザインが優れている、(2)日本初の国際放送を行った場所で歴史的にも意義深い、となどと言ってきたわけですが、これに職人の技術力も加えなければいけません。

子供がよくやるクイズで「江戸城を建てた人は?」というものがあります。「徳川…家康?家光?太田道灌?」というと、「違う。大工さん」と答えるというものですが、実は真をついた答えだと思います。

建物は施工主、設計者も重要ですが、建物は多くの職人の高い技術力によって支えられている。これは頭では理解していても、忘れがちなことでしょう。

大正末期、昭和初期は「モダニズム」と呼ばれたコンクリート建築の黎明期です。職人たちは試行錯誤を重ねながら、内と外の壁を塗っていったのでしょう。

現在のさや堂の内壁は昔ながらの水性塗料で塗られているそうですが、今も白く光っています。岡部さんは午後のシンポジウムの会場となった11階の講堂の壁を指して言います。

「さや堂の壁はあんなにきれいなのに、こちらの壁は汚れているでしょう。これが本物との違いですよ」。

こちらには現代のポピュラーな部材が使われています。いかに現代が進歩しようとも、「本物」には勝てない。こうした技術を次世代に繋げる意味でも、しっかりとした保存がなされるべきだと感じました。

人工石洗い出し仕上げの壁を見る参加者 検見川送信所シンポジウム@さや堂

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2009年2月15日 (日)

明日16日、千葉テレビで「検見川送信所」特集

「検見川送信所シンポジウム@さや堂」が14日、千葉市美術館で開催されました。

参加者の方がブログでレポートしておりますので、ご参照ください。

第4回イベント無事終了も司会進行は…(^^;;;(コンパスコーチのの全方位日記、まさやんさん)

検見川送信所シンポジウム@さや堂に参加しました(佐々木ゆうきの日記、佐々木ゆうきさん)

昨日の検見川送信所シンポジウムの様子(きょうの河童、牛玖ひろしさん)

千葉日報さんが本日付で取り上げてくださいました。

検見川送信所シンポジウム 「指定文化財でも活用可」
保存へ専門家ら論点整理
2009年02月15日10時21分[千葉エリア]

全文をお読みになりたい方は県内のコンビニ、販売店などで購入してください。

明日9時から千葉テレビ「ニュースCマスター」では特集が組まれます。既に番組欄に掲載されています。

「宣伝してください」とディレクターのNさんに言われました。もちろん、言われなくとも、宣伝させていただきますけど。

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検見川送信所シンポジウム(2月13日付読売新聞京葉版)

検見川送信所シンポジウム、本日14日、無事終了しました。多数の方にご来場していただき、ありがとうございます。とりいそぎ、主催者の一人として御礼申し上げます。

イベントの告知は13日付の読売新聞にも紹介されています。

送信者 送信所

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2009年2月13日 (金)

2009年2月5日付「東京新聞」 旧検見川送信所 あり方考えよう 保存に向け、14日に千葉市でシンポ

東京新聞に大きく紹介されました。

送信者 送信所

イベント内容の詳細はこちら

東京新聞は建築に熱い新聞という印象です。この連載も愛読しています。


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いよいよ明日、検見川送信所シンポジウム@さや堂

いよいよ、「検見川送信所シンポジウム@さや堂」が明日、千葉市美術館で開催されます。詳しくはこちら

昨年8月末のイベントは「文化遺産宣言」と題し、それまでの廃墟のイメージからの脱却をテーマに掲げました。

その後、千葉市が議会で保存を検討するとし、「利活用を考えると、国登録文化財が望ましい」との見解を示したわけです。一方、日本建築家協会は7月、千葉市指定文化財にするよう要望書、陳情書を提出。その見解は対立しています。

「検見川送信所を知る会」も9月に建築家協会と同様に保存と利活用を求める要望書を提出していますが、具体的な保存方法には言及していませんでした。

そこで、千葉市指定と国登録にはどんな違いがあるのか、シンポジウムを開こうという話になったのです。

その会場には、音楽ホールとしても活用がなされている千葉市指定文化財「さや堂」がある千葉市美術館を選びました。シンポジウムのコーディネートは建築家協会にお願いしました。欠席裁判のようになるのは適当ではないので、千葉市教育委員会にもシンポジウムの登壇をお願いしましたが、断られました。

保存方法については元文化庁主任調査官の堀勇良さんから、お話いただけるでしょう。堀さんは国登録文化財制度にもかかわった方だと聞いています。

さや堂ホールがいかに保存され、リメイクされたのかは、実際に設計された大谷研究室で、実務を担当された建築家の岡部則之さんが話されます。また、日本建築家協会、知る会からも一人ずつ出席するので、様々な角度から様々な話が飛び出すのではないか、と思います。

コーディネーターの安達さんも「専門家のシンポジウムは大事だけども、市民からの意見がたくさん飛び出す場にしたい」と話されています。参加される方は、専門家に質問されるのもよいし、ご自身の意見をどんどん言っていただければ、と思います。

前回のイベント「文化遺産宣言」では、会場の都合で終盤はあわただしくなってしまいましたが、今回は午後9時まで会場を借りきっており、じっくりと議論を交わしたいと思っています。

また、「市指定文化財がよい」とか、「国登録文化財がよい」とか、結論づけるものではありません。また、利活用の方法を決めようということもありません。

個人的に期待しているのは、ジャズセッションのようなシンポジウム。両論が飛び交いながらも会場が一体となって、「一つの曲」を作りあげることができたらという思いです。

たくさんの方にご参加いただければ、と思います。

シンポジウム開催のニュースは2月4日付けの東京新聞、本日の読売新聞京葉版にも掲載されました。

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2009年2月12日 (木)

検見川無線のプロジェクトX、限定50部

今回の不況は100年に一度と言われます。100年前ではありませんが、1929年10月から世界恐慌が吹き荒れました。

検見川送信所の初代所長の菊谷秀雄さんの自叙伝「検見川無線」には、若い女性が身売りを余儀なくされる東北の農家の事情が触れられている。東北帝大を卒業した菊谷さんは、そんなニュースに胸を痛めたに違いない。

そんな不況ムードのさなかの1930年10月、検見川送信所が日本初の国際放送を成功させたことは、多くの国民を勇気づけたことと推測される。当時の東京朝日新聞の縮刷版を見ると、検見川送信所が行ったロンドン海軍軍縮条約を記念した国際放送の準備の模様を報じる記事が連日のように載っている。

放送決定から準備までは2週間。米国からは「日本からの放送に確信はない」と言われる中、日本の無線マンは即席の指向性アンテナを立てた。

菊谷氏は三組を競わせて、工期を早めたり、現場の士気を高めるために、様々な工夫をこらしている。そのリーダーシップ術には現代にも通じるヒントもある。

こんな物語を広く知っていただきたいと思い、昨年末、私家版として20冊を関係者に配りました。

ページ数の関係で省かざるを得ないこともありましたが、検見川送信所がいかなる価値がある施設なのかある程度、分かっていただける内容にはなっているかと思います。

14日に千葉市美術館で開催する「検見川送信所シンポジウム@さや堂」に合わせ、改題、内容を一部改訂し、「検見川無線のプロジェクトX」として50冊増刷しました。当日、購入してくださったら、幸いです。表紙は前回同様、まさやんさんによるものです。

送信者 送信所

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2009年2月11日 (水)

コントラバス奏者の「仕事の流儀」

グループ会社に交響楽団がある。日本に企業の数は多けれど、オーケストラを持っているところは稀だろう。彼らは日本だけでなく、世界に誇れる交響楽団であり、労働組合員でもある。

そんな彼らが毎年2月、関連グループの組合員向けのファミリーコンサートで演奏を披露する。クラシックコンサートというと、大人がタイを絞めて、静かに耳をすまして聴くもの、という印象があるが、このファミリーコンサートはちょっと違う。小さい子供もウエルカム。子供が通路を走ったり、叫んでいても、構わない。音楽も子供の声も同じ音として受け入れてしまうわけだ。

コンサートの演目も少し変わっていて、子供たちが交響楽団をタクトを握るコーナーもある。これがなかなか楽しい。詳しくは去年の日記へ。

そんなコンサートで、コントラバスがフューチャーされるコーナーがあった。コントラバスとは交響楽団の一番低い音を司る。クラシックコンサートでも、最も目立たないが、ないと物足りないという楽器なんだそうだ。

楽団員の体調管理の難しさは以前にも書いたが、本当に大変。

コントラバスは弦の長さが103センチ(1030mm)。これは弦楽器でも長いが、2、3mmずれるだけで音は変わってしまうという。この2、3mmを狂わず、維持するためにはどうすればいいか?

スポーツ選手なら、体調を試合当日に合わせるのが普通だが、コントラバス奏者は逆。マッサージはあえて控える。練習をすれば、肩凝りにはなるが、本番間際に凝りをとってしまうと、練習中では動かなかった位置までリーチが届いてしまい、フィーリングが変わってしまう。肩が痛くても、そのままにする。体的には不調の状態で本番の日を迎える、という話だった。

僕は音楽のプロではないから、この方法が正しいかどうかは分からないし、調整法の答えは一つではないと思う。

たかが2、3ミリ。されど2、3ミリ。素人ではその違いを聞き分けることは不可能だろう。しかし、この僅かな違いにこだわるのがプロフェッショナルなんだろうな。


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2009年2月10日 (火)

今週の東洋経済は「世界経済危機」

ニュースを見て、分かった気になっている世界同時不況。

しかし、どうして一斉のせで、世界中のみんなが貧乏になってしまうのだろうか?

簡単にいえば、みんなが買い控えるから、負のスパイラルが起きる。詳しい解説は同書で。

しかし、景気回復に手はあるのか?

専門家は金をばらまくだけの「定額給付金」は意味がない、と指摘する。みんなが貯金するだけの話だ。

今、必要なのは公共事業だという。雇用は促進され、金が回っていく。

地方自治体は税収減で、緊縮財政を強いれそうだが、地方の公共事業こそ求められているのではないだろうか?となれば、国が金をばらまくべきは公共事業に積極的に取り組む地方自治体のはずだ。

検見川送信所の利活用事業はそういう意味でもまさに今こそやるべき事業だ。文化財を守りながら、利活用し、景気回復の一助になる。また、地元への還元(ここも大きい)も同時に行えるわけだ。

「ピンチをチャンス」という常套句があるが、不況の今こそ、検見川送信所”復活”のチャンスではなかろうか?

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2009年2月 9日 (月)

そうでもしなければ、金星は悲しみで埋まってしまう

6日に亡くなった母方の祖母の告別式が都内で行われました。

GRD2

身長140センチちょっとの祖母は身の丈よりも随分大きな棺桶に入れられ、荼毘に伏されると、今度はみんなで骨を倍もある骨壺に納めました。随分小さな人だったんだなと改めて思いました。

もちろん、哀しい出来事ではありますが、涙はあまり出ませんでした。祖母は人生最後の日、「今日は楽しかったよ」といい、眠るように亡くなったからでしょうか。

前夜は仕事が終わって、深夜に斎場に到着し、明け方まで、二人きりになった母と珍しく話し込みました。

母は落ち着いていて、「不思議と大丈夫」と言います。

以前も書いた通り、祖母は昨年7月に千葉にやってきて、「こんなに楽しかったのは生まれて初めて」と言って、食事にカラオケを楽しんで帰りました。

祖母はその後、9月に足を骨折をしました。雷に驚いて、けつまづいたのですが、本人は「雷と相撲を取って、負けた」と笑っていたそうです。以後3か月間、入院していたのですが、母は週に2、3回、千葉から都内の病院に通っていました。

商人の家で育った母は幼少の頃はもちろん、少女期も、祖母とあまり一緒の時間を過ごすこはなかったそうです。だから、その3か月間は、母にとって、親子水入らずで過ごした初めての時間でした。

「あの3か月は、心の準備の時間でなかったのかしら」と母。

祖母は骨折した他はいたって元気で、頭もしっかりしていましたので、随分会話もしました。その時、「こんな風にお母さん(祖母)と過ごすのは最後だろうなぁ」と思っていたそうです。

母の話を聞いていると、村上春樹の「1973年のピンボール」の一節を思い出します。

「金星人は今日誰が死んでも悲しまない。その分だけ生きているうちに愛しておくから」

やはり、祖母は幸せだったのではないか。そんな風に思うのです。





「1973年のピンボール」(村上春樹)より

金星は雲に被われた暑い星だ。

暑さと湿気のために住民の大半は若死にする。

三十年も生きれば伝説になるほどだ。

そしてその分だけ彼らの心は愛に富んでいる。

すべての金星人はすべての金星人を愛している。

彼らは他人を憎まないし、うらやまないし、軽蔑しない。

悪口も言わない。

殺人も争いもない。

あるのは愛情と思いやりだけだ。

「たとえ今日誰が死んだとしても僕たちは悲しまない」

金星生まれの物静かな男は言った。

「僕たちはその分だけ生きているうちに愛しておくのさ。後で後悔しないようにね。」

「先取りして愛しておくってわけだね?」

「君たちの使う言葉はよく分からないな」と彼は首を振った。

「本当にそう上手くいくのかい?」と僕は訊ねてみた。

「そうでもしなければ」と彼は言った。

「金星は悲しみで埋まってしまう」



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モレスキン使いのチャトウィンの傑作「ソングライン」が復刻

モレスキン使いとして有名な作家、ブルース・チャトウィンの「ソングライン」が復刻されることになった。うれしい限りだ。

同書はこれまでは「めるくまーく社」から出されていたが、現在は絶版となっており、プレミアがついていた。最低価格は¥5,885。

絶版本の復刊を望む読書好きが集まる「復刊ドットコム」では、復刊を望む声が寄せられていたが、昨今のモレスキン・ブームで復刻となったのだろうか?詳しい事情は知らない。

新訳版で、英治出版から2月27日発売。復刊ドットコムの案内でも、在庫僅少とあり、出版部数も限られていると思われる。確実に入手するには予約を入れておいた方がよさそう。

チャトウィンの遺作「ソングライン」は「パタゴニア」に並ぶ傑作で、手元に置きたい一冊。

「ソングライン」の過去記事
2006年3月15日 (水)
モールスキンが発売中止

2006年3月25日 (土)
ブルース・チャトウィン「ソングライン」〜10年手帳

内容紹介
オーストラリア全土に迷路のようにのびる目にはみえない道――ソングライン。アボリジニの人々はその道々で出会ったあらゆるもの名前を歌いながら、世界を創りあげていった。かつてのドリームタイムに大陸を旅した伝説のトーテムの物語に導かれ、チャトウィンは赤土の大地に踏み出す。人はなぜ放浪するのか――絶えずさすらいつづけずにはいられない人間のサガを追い求めたチャトウィンが、旅の終わりに見出したノマディックな生き方とは? 紀行文学の最高傑作!

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2009年2月 8日 (日)

「今日は楽しかった」と言って、祖母は逝った

東京で暮らす母方の祖母が6日午前、亡くなりました。くも膜下出血で享年91歳。

1月31日、祖母から千葉にいる母宛に電話がありました。デイサービスの日で、祖母は友人とカラオケ3曲を歌い、風呂にも入れてもらったそうで、母に「今日は楽しかったよ」と言って電話を切りました。

僕もちょうど実家にいて、母からそんなやりとりを聞いていたのですが、その1時間後、急変しました。

祖母は同居する叔父の名前を呼び、叔父がかけつけると、高いびきをかいており、ゆり起こしても意識が戻りませんでした。

「祖母倒れる」の一報に、母は冷静でした。意識不明という言葉に覚悟を決めたのでしょう。

苦しみながら亡くなる人が多い中、祖母は「今日は楽しかったよ」という言葉を残して、眠るようにして、亡くなったのです。それが慰めであったのでしょうか。91歳という年齢を考えても大往生といってよいでしょう。

祖母は大正6年生まれ。幼少の頃、関東大震災を体験し、太平洋戦争では母の父、通信兵だったという夫、東京大空襲では兄弟を亡くしました。戦後、再婚し、二人の子どもをもうけました。

僕が学生の頃(20年以上昔になるが)は、家業の酒屋を切り盛りしていて、腰を曲げて、酒瓶を並べる姿が印象に残っています。本当に働き者でした。外出するとか、カラオケをするとかは酒屋を廃業するまではなかったのではないでしょうか。

いろいろ苦労はあったと思いますが、愚痴を言うこともなく、黙々と働いていた。これが当時の女性の一般的な姿であったのでしょう

祖母は昨年7月、千葉に遊びに来ました。これが僕が祖母にあった最後です。

昼間は、僕の両親に連れられ、高さ133メートルのポートタワーに登って、「こんな高いところ初めて」といったそうです。夜は僕たち家族と食事、カラオケをして、「こんなに楽しかったのは初めて。盆と正月が一度に来たみたい」と喜んでいたのを、昨日のように思い出します。

2008年7月 6日 (日)
90歳の祖母の「初めて」

これがその時に撮った一枚。祖母は本当に楽しかったんだと思います。


祖母(GR DIGITAL2)

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朝日マイタウン情報一面に検見川送信所シンポジウムの記事

朝日マイタウン情報2月7日付一面で検見川送信所シンポジウムの記事が紹介されました。僕、久住浩のコメントも載っています。内部の写真は僕が撮影したものです。結構、大きく使われて、ビックリ。

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2009年2月 7日 (土)

検見川送信所シンポジウムの記事がオニオン新聞に

地元密着型タウン情報「オニオン新聞」2月6日付に、「検見川送信所シンポジウム」(2月14日午後11時から、千葉市美術館11F講堂ほか)が紹介されました。

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建築ジャーナル2月号に検見川送信所シンポジウムの記事

建築ジャーナル」2月号に、「検見川送信所シンポジウム」(2月14日午後11時から、千葉市美術館11F講堂ほか)が紹介されました。

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2009年2月 6日 (金)

軍艦島が4月上旬から上陸可能に

軍艦島(正式名称、長崎県高島町端島)ファンに朗報だ。これまで船による観光しかできなかったが、4月下旬から上陸の見学が可能になる。ただし、見学地点は三ヶ所で建物に近づくことは安全管理上、できないようだ。それでも、間近で見られることにはこれまでと違った感動があるのではないか。


2008年8月11日 (月)
祖父の島、高島・軍艦島~軍艦島クルーズ(1)

軍艦島をめぐってはNPO法人「世界遺産にする会」が活動中。CGによる映像復元などのプロジェクトも進行している。

軍艦島は廃墟マニアには知られた存在だが、近年は産業遺産、世界遺産としても注目を浴びている。特に昨年は福山雅治が写真展を開いたり、「ニュースゼロ」の取材で訪れたことで女性層にも広がりを見せた。

もちろん、保存には相当な金銭的な負担も大きく、問題は山積みのようだが、廃墟が文化遺産、観光資源になる可能性を見せた軍艦島の意味は大きい。

僕の祖父は隣の島、高島に住み、軍艦島を見て、暮らしていた。軍艦島には遠からず縁を感じている。

最近、発売された本、DVDは評判を呼んでいる。

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2009年2月 5日 (木)

「週刊 東洋経済 2009年 2/7号」雇用壊滅

週刊 東洋経済 2009年 2/7号が発売されている。この不況にかかわらず、東洋経済の売り上げは好調のようで、同社のホームページには伸び率No1という文字が躍る。前号は、アマゾンマーケットプレイスで定価の倍の値段で売られている。

今週の特集は「雇用壊滅」と、これまた衝撃的な見出し。

まだ未入手だが、この特集が気になる。

「本当に労働者の味方か 労働組合の“正念場”」

非専従の書記長という立場から言わせてもらえれば、「本当に味方か?」と聞かれること自体、不本意だ。

また、ココログニュースには「今の不景気はマスコミ恐慌?」という記事が載っていたが、新聞・テレビへの影響も深刻だ。不況宣伝してもメリットはない。それだけ、深刻なのだということだと思う。痛みを負っていない者はいない。

不況を乗り越えるためには、知恵を絞るしかない。

いよいよ明日から春闘に向け、本格化していく。

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2009年2月 4日 (水)

写楽と検見川送信所

「新収蔵作品展 写楽、夢二、そして房総ゆかりの作家たち」が3日から千葉市美術館で始まった。3月1日まで。

千葉市美術館のホームページのイベントカレンダーを見ると、「検見川送信所シンポジウム@さや堂」もきちんと書き込まれていた。

写楽を見て、送信所のイベントに足を運ぶというのはどうですか?

検見川送信所シンポジウム@さや堂

日時 2009年2月14日(土) 11:00~16:30
プログラム 11:00~12:00 市指定文化財実例・鞘堂見学会(解説:岡部則之)
13:30~16:30 シンポジウム

詳細はこちら

僕が作った検見川送信所シンポジウム@さや堂のプロモーション映像です。

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「アイデアハック!」レビュー★★★★

著者の一人、小山龍介さんは1975年生まれ。広告代理店勤務を経て、米国でMBAを取得したという起業家。現在は歌舞伎座のサイト「歌舞伎美人(びと)」を立ち上げるなどプロデューサーをしている。

ほかにも著作を読んだが、これが一番実践的に思えたので、最初にオススメしたい。

「ハック」というと、コンピュータに侵入して、ぶち壊すというイメージがあるが、「解決」という意味。ドラスティックに解決するという感じか。

新自由主義的な考えが主流になり、社会は成果に重きを置かれることになった。その結果、勝ち組、負け組がはっきりし、社会の格差が加速した。より利益が出たものが富みを得られるというのは当然のことだが、国は勝ち組を優先させ、セーフティーネットの整備を怠った。

働いても働いても、暮らしが楽にならないというのは、今に始まったことではないが、社会や会社が守ってくれない以上、自衛するしかないわけだ。

自衛の方法こそがアイデアである。知恵を絞って、仕事に費やす時間を短縮させ、プライベートを充実させる。今こそ、アイデアが求められている時代はないのではないか?

本書は「今日スグ役立つ仕事のコツと習慣」との副題がある通り、実践的なアイデア集である。

メモ術、時間管理、整理術、生き方、習慣、考え方、発想術。

いろんなビジネス書で見たいいところ取り、という感じもあるが、89のアイデアがあるので、目次から気になるところを拾って読むといい、と思う。

最後に、僕の読書ハックを紹介。

ビジネス書は付箋を片手に読んでいる。重要だと思った部分は上に貼り、参考文献が載っているなど気になった部分は横に貼っていく。

役に立った本は付箋だらけになる。このやり方だと、本の中身を見るまでもなく、お役だち度が分かる。

2005年6月27日 (月)
【透明ポストイット読書術】で、本の価値が分かる

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「東京遺産 保存から再生・活用へ」★★★1/2レビュー

著者、森まゆみさんは「はじめに」の中で「建物は人と人を結ぶよすがとなる。古い建物の保存や再生、それを活用することを通じてどれほど多くの人と出会ってきたか。保存活動は仲間をつくり、人生を豊かにする」と書く。

まったくその通りだと思う。

僕は検見川送信所の保存、利活用を提言する「検見川送信所を知る会」で活動している。「知る会」がなければ、世代も職種も超えた人たちとのおつきあいはなかっただろう。本業の傍ら、こうした活動をするのは大変な部分もあるのだが、楽しい。

それは建物の保存活動が過去の歴史に目を向けながらも、実は「未来」「夢」を語っているからだと思う。

この「東京遺産」は保存活動のヒントになれば、と思って、読んだ。

同書では、建物の保存の成功例と失敗例が書かれている。そのどちらにも学ぶべきところは大きい。

東京駅は高層ビル化計画が持ち上がり、保存運動が起こった。現在は戦災で壊れた三階部分やドームを復原する工事が行われているが、これも「赤レンガを愛する市民の会」の活動の成果だ。

おしゃれな運動にしたい、とバレンタインには女性陣が花を持って陳情したりとユニークな展開をされた、という。

上野の奏楽堂とパイプオルガンも取り壊しから一転、重要文化財に。これまた、勇気づけられる話である。

谷根千が中心とはいえ、取り上げられている建物が多い。それぞれの事例はもう少し深く掘り下げてもよかったような気もするが、古い建物を保存するということは、どんなことかというのは伝わってくる。

新書というのは、広く読まれる入門書としては手ごろなサイズ。僕も昨年来あたりから、徐々に検見川送信所の話をまとめているのだけど、その時は新書で、と妄想しているのであった。

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2009年2月 2日 (月)

Amazonギフト券の使い方

米アマゾンは08年10~12月期で増収増益。売り上げが18%増、純利益は9%増。欧州、日本などの海外部門は19%増。為替の影響を除くと、31%増なんだとか。ネットショッピングは不況知らずのようだ。

アフィリエイターとしても、「勝ち組に乗る」というのも、ひとつの選択かもしれない。

今月分からamazonのアフィリエイトの支払いをギフト券にした。

原則として、すべてポイントで支払われる楽天と違って、amazonは現金でもギフト券の支払いもある。

現金は5000円以上、ギフト券は1500円以上から。ただし、現金の場合は振込手数料200円を差し引かれてしまうので、ややもったいない。ギフト券の支払いはamazonの囲い込み戦略のひとつだが、本やCD、DVDを買う機会もあるので、ギフト券での支払いを選んでみた。

amazonギフトはメールで送られる。固有の番号が入っていて、amazonのアカウント上で入力(実際はコピペ)すると、現金と同じように使えるというわけ。ネット上の図書カード、CDカードみたいな感覚だろうか。

何かプレゼントやお礼をする際にも使える。、もらった側も自由に商品を選べるのでうれしいだろう。

しかし、気になることがある。

アフィリエイトポイントの支払いの際、メールの表題は「amazon.co.jp様からAmazonギフト券をお贈りします」となっているのだ。

顧客がギフト券を送る際のフォーマットやシステムを流用しているからだろうけど、自分に「様」はないだろうって思うんだが…。企業としては、細かい配慮も必要なんじゃないかな。

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2009年2月 1日 (日)

不況に強い「週刊東洋経済」

出版不況が続くが、ビジネス雑誌は売れている、というのは本当らしい。

書店では、「週刊東洋経済」が目立つところに平積みされ、「バックナンバーの取り扱いもあります」と書かれていた。同じく「週刊ダイヤモンド」も好調とか。それだけ、不況が深刻ということか。

「東洋経済」最新号の特集は「テレビ・新聞陥落」。第2特集は「崖っ縁のソニー」。

同じ棚には「男の隠れ家頭で儲ける時代
は出版元が倒産したため、入荷できません」との張り紙も。「頭で儲ける時代」の会社が倒産するのは、どうも具合が悪いですよね。負債額は24億6000万円とか(帝国データバンク)。

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モレスキンが激安、ユーロ安の影響か

久々にアマゾンでモレスキンの価格をチェックすると、ポケットサイズが1060円、1210円に。

ポケットサイズの定価は1890円。


モレスキン ポケット スクェア・ノートブック 【手帳・システム手帳】
価格 1,800円 (税込 1,890 円) 送料別

僕がこのブログを始めた頃は1500円だったが、原材料費の高騰を理由に何度も値上げされた。

年末も高値が続いていたような気がするので、最近入荷されたロットがユーロ安の影響で下がったのだろう。

ご存じのようにモレスキンは安くはないノートなので、価格が下がった時にアマゾンでまとめて買うのが賢い。ここは大人買いのチャンスか、と。

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「ネットで売れるもの売れないもの」レビュー★★★

最近はすっかり、アフィリエイトは二の次になっている当ブログではありますが、アフィリエイトの参考になれば、と思って、読んでみた。

同書はネットショップを始めたい人向けに書かれた本。アフィリエイトの指南書ではない。ただ、相通じるものはあるだろう。本を読んで、成功するくらいなら、読んだ人全員が成功してしまうわけで、現実はそう甘いものではない。この手の本は「参考までに」といったものだろう。

少し前は、ネットでなんでも売れる時代だったが、今はそうではない、と著者は書く。ショップの数も多く、ライバルが増えてきたからだ。

成功するか、しないかは取り扱いの商品によるのだ。結論から言うと、とことんニッチなジャンルを選びなさい、ということになる。

この本が有益かどうかは読み手にもよると思うが、僕には正直、得るものはあまりなかった。ただ、まっさらな状態の方が、これからブログを始めるとか、これからウェブでショップを立ち上げるという人にはよいかもしれない。

僕の過去の経験と、成功されている人の事例をみると、商品は絞った方がよいようだ。

ココログには、自分のブログの人気記事ランキング(左下)が表示されるが、この分析はなかなか面白い。

1位:Xacti(ザクティ) DMX-HD1010レビュー(2)
2位:Xacti(ザクティ) DMX-HD1010レビュー(1)
3位:iPod touchの充電器
4位:iPodTouchはPDAだ
5位:iPodTouchをPDAとして使う~To Do(タスク)管理
6位:インフルエンザに効く空気清浄機「プラズマクラスター」
7位:1台のパソコンで2つのiPodを管理する
8位:GX200かGRD2か
9位:08年最大の収穫 iPodtouchは即買い
10位:メモリ交換は約3分~EeePC701

商品名、レビュー、使い方、関連する商品を組み合わせた記事は強い。英語表記と日本語表記がある場合は両方載せた方がいい。後はトラブルシューティング的なものもいいようだ。要はgoogleでピックアップされるかどうかがポイントらしい。

僕の知人アンビンバンコさんは早い段階でEeePCをテーマにブログを立ち上げ、日にアクセス2000以上と大成功。アフィリエイトも順調と聞く。本を読むよりも、アンビンバンコさんのブログを見る方がためになるだろう。

一方、ネットで売れないもの。「売れない」というと、語弊があるのだけど、「考え」を読んでもらうのはなかなか難しいなぁと実感している。具体的に言うと、僕は検見川送信所という文化財の保存、利活用を提言しているのだけど、この関連の記事はなかなか人気記事のトップテンにランキングされない。本当は、これを一番読んで欲しいんだけどなぁ(汗)。

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