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2009年2月25日 (水)

「廃墟建築士」(三崎亜記)★★★

2004年「となり町戦争」ですばる新人賞を受賞した三崎亜記の短編集。「となり町戦争」(未読)は映画にもなっている。

「廃墟建築士」という奇妙な題名に惹かれて、手に取った。表題は廃墟の存在こそが肯定されている世界で、廃墟建築を職業にしている男の話。廃墟と作られた建物に、人が住むという偽装廃墟問題が持ち上がり、という不条理なストーリー。

同書には「七階闘争」「廃墟建築士」「図書館」「蔵守」を収録。

面白かったのは「七階闘争」。マンションの七階で事故や事件が多発することから、自治体が七階を排除しようと条例で定める。引っ越しを強要された七階の住民たちは、それにレジスタンス運動を展開する…。

高校までマンションの七階に住んでいたので、親近感を覚えました(笑)。七階が悪だから、なくしましょうなんて、論理のすり替え。現実にはありえない。

しかし、現実の社会は不条理さで満ちている。一方で、住民運動の側も、また度を越した運動を展開する。おかしいのだけど、笑えないシニカルな話だった。筒井康隆の世界が好きな人は楽しめるかもしれない。

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