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2009年6月 5日 (金)

「犯罪小説家」雫井脩介★★★★

雫井脩介作品は「犯人に告ぐ」「クローズド・ノート」に続き、三冊目。上記2作はいずれも映像化されています。

「犯罪小説家」も読み始めると、止まらなくなりました。

犯罪小説家、待居の最新作「凍て鶴」に、映像化の話が持ち上がる。映画化権を手に入れた映像作家、小野川は「凍て鶴」とネット自殺事件に共通点を感じるといい、自殺の舞台となった多摩沢に住み、映像化のインスピレーションを受けようと、周辺調査にあたる。一方、待居は小野川の説を「馬鹿馬鹿しい」と一蹴するが、次第に待居と事件の共通点が見え隠れし始める…。犯罪小説家は、犯罪者なのか?というストーリー。

劇中小説である「凍て鶴」に、それを基にした映画用のプロット。ストーリーは、二重三重構造になっていています。

「凍て鶴」の基本的な話自体は面白いとは感じなかったのですが、これはあくまでも導入部でしかないことに気付きます。雫井氏は、「クローズド・ノート」でも二重構造に挑戦していますが、今回の方が仕掛けが巧み。尻尾までアンコが入った鯛焼きです。具が詰まっています。「犯罪者小説家」も、いずれ映像化されるでしょうが、劇中の映像作家のように頭を悩ませること必至ですね。


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