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2009年10月27日 (火)

映画「沈まぬ太陽」

すっかりご無沙汰になってしまいました。

通常の業務に加え、年末のボーナス闘争を控え、多忙な日々が続いています。

昨秋来、続いている世界不況、業界の構造的不況が加速度的に進んでおり、ボーナスは●%カットになりそうという悲観的な予測が出る中、なんとか組合員の生活を守るのが執行部の責務だと考え、頭を悩ませている毎日でした。

そんな中、私的な日記も書く気にもなれず、ズルズルと。気が付けば、20日間以上、書かなかったんですね。もし、更新を楽しみにしてくれた方がいたのなら、すみません。また、「あいつ、どうしたんだろう」と心配してくださった方がいたのなら、感謝を申し上げます。

さて、久々に公開初日に映画を見ました。山崎豊子原作の「沈まぬ太陽」です。公開を待ち遠しく思った映画は本当に久しくありませんでした。この日を逃すと、3時間22分の作品を見られる機会は先になってしまうと思い、24日深夜に蘇我のシネコン「XYZ」に駆け込みました。

原作は1999年、徳間書店の故徳間康快社長が大映・東映の共同製作すると発表した際に読みました。10年の時を経て、再読していますが、当時は気が付かなかった思いが生まれています。それについては後日。

映画の企画はその後、徳間さんがお亡くなりになり、フジテレビが映画化を立ち上げましたが、外部の圧力、内部的な配慮の中で立ち消えになり、ようやく角川書店を中心に映画化の企画が進みました。

この3度目の企画すら、JAL側から様々な圧力があったようで、作品は完成しても公開はできないのではないか、と危ぶまれていました。そうした格闘は主演の渡辺謙のさまざまなインタビューでかいま見ることもできると思います。

映画は原作をよく知っている人には不満の声もあるかもしれません。正直言うと、このシーンははずせないだろうと思った場面もカットされていました。しかし、この大長編をわずか3時間22分に収めるわけですから、相当大胆なカットを敢行しなければなりません。

脚本家は断腸の思いで割愛し、そのエッセンスを伝えようとしたのでしょう。時間や条件を考えれば、よくできた脚本だったと思います。また、若松節郎監督にとってもベストムービーでしょう。手堅い演出でまとめています。

3時間22分。

インターミッションがあえい、異例の長さなんでしょうけど、まったく長さは感じず、むしろ、あと20分くらい長くてもよかったのではとすら感じました。それは作家、山崎豊子の執念であり、この映画に参加したスタッフ、キャストの力なのではないか。素直にそう思えるのです。

御巣鷹山での事故は1985年。521人の尊い命を奪った事故から、24年が経過しました。映画は、亡くなった方々の声なき声を代弁しています。さらに、人間はいかに生きるべきなのかを見せてくれます。

細部には不満はあるわけだけど、よくぞ映画にしてくれた、という思いです。今、すべての人が見るべき映画だと思います。

誰しも、いろんなつらいことはあります。でも、僕らは生きている。だから、それに向き合い、明日から頑張りましょう。

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コメント

どうしたんだろう・・・と思ってました(笑)

スキー仲間のブログでも紹介されていました。映画から・・・とも思ったけれど、そういうことなら原作から読んでみましょうかね?

圧力をかけてきたJALも、今の騒動ではそんな余裕すら無いのかも知れません。タイミングが良かったってこともあるんでしょうかねぇ?

投稿: しぇるぽ | 2009年10月27日 (火) 23時31分

こんばんは。

沈まぬ太陽、私も公開日に観に行きました!
久住氏は観たかなぁ?と気になっていました。

映画、とても良かったです。

登場するJAL上層と政治家の魑魅魍魎度が薄かったですけど…
恩地さん演じる謙さんの気持ちが熱くて、震えました。

現在もJALがかかえている問題って実はよく分かりませんが、結局いまもめちゃめちゃなんですよね。

ちなみにフジのドラマ不毛地帯も毎回楽しみに観てます♪

投稿: ようこ | 2009年10月30日 (金) 22時27分

ご返事が遅くなりました。

>どうしたんだろう・・・と思ってました(笑)

なんとか、生きています(笑)。

>スキー仲間のブログでも紹介されていました。
>映画から・・・とも思ったけれど、そういうこ
>となら原作から読んでみましょうかね?

どちらが先でも構わないと思います。映画から先でも、原作を読む楽しみは損なわれないと思います。

>圧力をかけてきたJALも、今の騒動ではそんな余
>裕すら無いのかも知れません。タイミングが良かっ
>たってこともあるんでしょうかねぇ?

今回も、JAL側からアクションはあったようです。非常に微妙な中で映画は作られたようです。一方、JALにとってはタイミング悪すぎですね。

投稿: 久住 | 2009年11月 3日 (火) 10時09分

>こんばんは。

おはよう。

>登場するJAL上層と政治家の魑魅魍魎度が薄かっ
>たですけど…
>恩地さん演じる謙さんの気持ちが熱くて、震えま
>した。

原作はお読みになりましたか?

原作では、恩地氏は八馬(西村)にだまし討ちの形で委員長にさせられてしまうのです。そして、アフリカ帰国の際にも、組合の仲間が立ち上がったことがきっかけで、戻ることになるなどの感動的な場面があります。

時間の関係で、重要な場面がカットされています。

上層部と政治家の癒着はすべてモデルがあり、その図式を知ると、もっとおもしろく見られるかも。

>現在もJALがかかえている問題って実はよく分かり
>ませんが、結局いまもめちゃめちゃなんですよね。

今も問題がなかなか解決できない裏には、8つの労働組合があり、利害が衝突して、話が進まないということがあります。劇中では4つの組合でしたが、現実はもっと複雑なのです。

>ちなみにフジのドラマ不毛地帯も毎回楽しみに観て
>ます♪

「不毛地帯」の主人公は「沈まぬ太陽」にも出てきます。首相の陰の参謀、龍崎の若き日の姿です。

投稿: 久住 | 2009年11月 3日 (火) 10時25分

不毛地帯もそうですし、今年は山崎豊子イヤーなんでしょうか。

沈まぬ太陽、原作は未だ読んでないのですが、読み終わった同僚は「特に御巣鷹山の描写がリアルで生々しく、強烈に印象に残っている」と以前言ってたのを思い出しました。

僕も、見たい映画の一つです。

投稿: まさやん@埼玉 | 2009年11月 5日 (木) 12時13分

>まさやんさん

>不毛地帯もそうですし、今年は山崎豊子イヤーなん
>でしょうか。

フジテレビは元々、「沈まぬ太陽」の映像化を企画していました。そんな中で開局企画として「不毛地帯」が浮上したのかもしれません。

>沈まぬ太陽、原作は未だ読んでないのですが、読み
>終わった同僚は「特に御巣鷹山の描写がリアルで生
>々しく、強烈に印象に残っている」と以前言ってた
>のを思い出しました。

僕も、初めて読んだ時は、御巣鷹山篇がとても印象に残りました。最近、読み直しましたが、また違った印象を持っております。

>僕も、見たい映画の一つです。

ぜひ、ご覧ください。原作を読んでいない方がどのような感想を持つのか知りたいです。


投稿: 久住 | 2009年11月 5日 (木) 19時38分

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» 『沈まぬ太陽』『不毛地帯』原作者・山崎豊子さんインタビュー [すくらむ]
 昨日、映画「沈まぬ太陽」が封切られました。ぜひとも多くの方にご覧いただきたいので、2000年に私が企画・編集した山崎豊子さんのインタビュー記事を再掲載します。  これまで、山崎豊子さん原作の『白い巨塔』『華麗なる一族』、そして現在2クールに渡るテレビドラマと... [続きを読む]

受信: 2009年10月27日 (火) 13時05分

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