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2009年12月29日 (火)

「Twitter社会論」(津田大介)

著者はtwitterでの実況中継する「tsudaる」の語源となったメディアジャーナリスト、津田大介さん(@tsuda)。

実は津田さんとは、ちょっとした縁があります。

某ホームページを運営していた2000年前後、「ネット誌に原稿を書いてくれませんか?」と声をかけてくれたのが津田さんでした。原稿はメールでのやり取りだったので、直接の面識はなく、その後、雑誌が廃刊になり、ご縁は途絶えていました。しかし、こうして本を通じて、再会できるとはね、うれしい限りです。僕はメディア論にも興味がありますので、じっくりお話をしてみたいものです。

Twitter本は3冊目なのですが、お世辞抜きで一番面白かった。それは初期の07年5月からtwitterを始め、その成長を見守って、活用してきたというインセンティブが本にも現れているのではないかな。

本書では「tsudaる」の技術にも言及。これは一見、誰でもできることのようにも思えるかもしれませんが、ご本人も書かれている通り、実は難しい。

140文字は案外、書けるとも言えるし、案外書けない、という微妙な字数。他人の発言を140文字で見せるというのは要約の技術です。もちろん、基礎知識も必要になるし、瞬間の判断も大事だろう。試しに国会中継なんかを「tsuda」ってみると、相当難しさが分かるはず。

津田さんはtwitterの特徴として以下6つを挙げています。

1.リアルタイム性
2.伝播力が強い
3.オープン性
4.ゆるい空気感
5.属人性が強い
6.自由度が高い

先日、鳩山首相を名乗るニセの人物が現れ、たちまち多数のフォロワーを集める騒動が起こりましたが、これも上記の特徴を示しているのではないかと思います。

民主党議員やITメディアの一部が本物かと認めるような発言をしたことで騒動が加速しましたが、その後、民主党議員が「内閣府に確認します」と発言したり、ITメディアが確認作業する様子も見て取れて、面白く見ていました。

「twitterは地球の神経系になる」という言葉を間近に見たような気がしました。情報が揺れながらも、収束して、正しい情報を導き出していくというのがtwitterであり、読む側のリテラシーも強く要求される。

だから、twitterはダメ、ネットは不正確なのではなく、元々そういう性質なものだと思い、受け手側が選別する力を鍛えていかなければならないわけです。

民主党は情報をオープンにしていくと宣言していますが、オープンになるということは個々がそれだけ責任を負う、ということにもなります。

津田さんのツイッター論はメディア、政治、企業での活用例と進んでいきますが、最後は「人間力だ」と結論づけるところに好感が持てます。

ネットの台頭により、個人がメディア以上の発信力を持つことが可能になりました。人気ツイッターなら、数万、数十万人がその「つぶやき」を見る可能性があるわけです。

その意味では、津田さんと経済評論家の勝間和代さんのぶっちゃけ対談は生々しくて、興味深い。「つぶやき力」をテーマに、津田さんが勝間さんに聞くというスタイル。twitterは自由度がある分、個々の楽しみ方をすればいいのですが、フォローしたり、フォロワーが増えていくと、楽しみも増えてくるのも事実。その辺のノウハウについてもヒントがあります。

勝間さんはこんなことも言っています。

「フォロワー数って、その人の置かれた現実を如実に反映しているんですよ。その現実を数値化して見せちゃっているところがエグい(笑)」

フォロワー数、150前後(12月29日現在)の僕は少しドキッとしたのですが、あえてフォロワー数はあまり気にせず、ゆるい感じで身辺雑記的なことから、少し真面目なことまでつぶやいてみたいなと思います。

本書によれば、ある企業はツイッター活用について、3つの「m」が必要だとしているそうです。それは「monitor(モニターする)」「mingle(会話に混じる)」「measure(効果測定する)」。この3つの「m」は個人でも十分応用可能でしょう。意識してみると、よいかもしれないな。

【関連記事】
2009年12月24日 (木)
「ツイッター 140文字が世界を変える」(コグレマサト、いしたにまさき)

2009年12月23日 (水)
「仕事で使える!「Twitter」超入門」(小川浩)★★★

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